dhtakeuti’s thoughts

主に開発やPCについて考えたこと、感じたことの記録

ノートブックPC ベンチマーク結果の更新

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以前、気になる機種についてベンチマークの測定結果を載せたが、その後、追加で幾つかの機種を使って計測したので結果を紹介する。

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ベンチマーク対象を追加

ベンチマーク結果

使用しているベンチマークツールは、引き続き Basemark Web 3.0 を使用している。Edge では総合スコアが計測できなかったため、PortableApps Chrome をダウンロードして実行した。Surface Go は、店によっては展示されている機器の Windows 10 Home が S モードのままで、 Chrome が実行できない。別の店では S モードが解除されていたので、ベンチマークを計測する事ができた。

Yoga Book は2代目となり、パフォーマンスは約2倍に向上していることが確認できた。単純に CPU が増強された結果であることが推測できる。ただし期待よりは向上していない。

一方で、意外だったのが Surface Go のスコアである。CPU が Pentium Gold 4415Y で、Yoga Book C930 の Core i5-7Y54 と比べてグレードが低いのだが、ベンチマークスコアでは上回っている。これは Pentium Gold 4415Y ではターボブーストがなく標準の 1.6GHz で動作しているが、一方の Core i5-7Y54 ではターボブーストなしの 1.2GHz で動作していたとしたら、逆転していることが説明できる。ターボブーストがかかっていれば 3.2GHz で Yoga Book C930 の方が速くなるかもしれない。ちなみに、グラッフィックエンジンは Intel HD Graphics 615 で同じだ。Surface Go は US で評判が良かったらしいが、ベンチマーク結果から見ても、サブノート PC としてはそれなりに使えるモデルと言える。

日本国内ではモバイル用途のノートブック PC は 1kg 未満のモデルが各社から販売されており、13.3" で Core シリーズの CPU を乗せて 900g 以下というものも選択できるようになった。これらの軽量モバイルノート PC では U タイプの CPU が使用されており、能力的には ThinkPad X1 Carbon と同等と思われる。

コストパフォーマンス

ベンチマークの結果を元にコストパフォーマンスを見てみる。今回は、Basemark Web 3.0 のベンチマークスコアを費用で割った値を指標にするが、単純に円単位にすると値が小さすぎるため千円あたりのベンチマークスコアで比較してみる。結果は以下のようになる。

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コストパフォーマンス比較

まず、Yoga Book C930 が Yoga Book with Windows よりも値が低くなっていることが分かる。これは、Yoga Book C930 での E-Ink がコストを押し上げているのだろう。そして、Surface Go と ThinkPad X1 Carbon の値が近いのも興味深い。ちなみに Surface Go は、タイプカバーとの合計額で計算している。LG GRAM も若干低いが、近い数値になっている。おそらく、標準的なノートブック PC では、3.0 程度になると思われる。一方、ThinkPad X1 Extream がさえない値となっている。GPUBTX 1050Ti を奢った割にベンチマークスコアが振るわなかったため、コストパフォーマンスは低いという結果となった。また、iMac Pro はベンチマークスコアは高かったが、ディスプレイ込みのコストパフォーマンスでは Yoga Book with Windows 以下となってしまった。対して、HP OMEN ではベンチマークスコアも高かったが、コストパフォーマンスでもずば抜けた値となっている。また、iPad Pro も非常にコストパフォーマンスが高い。Android 端末の2台もコストパフォーマンスとしては高い値を出している。

ここで使用しているベンチマークテストは、ブラウザーでの Web ページの表示能力に偏っている。そして、Surface Go と Yoga Book C930 と比べると、値に2倍の開きがある。この2つの PC は、両方とも 10" ディスプレイを持ち、タッチパネルがあり、ペン入力ができる。違いは、Yoga Book C930 には E-Ink のディスプレイが余分についているという点のみといっても良い。両面でペン入力がある Yoga Book C930 が約1.5倍の値段になるのは仕方がないとも言える。つまり、ペンタブレット付きのノートブック PC としてこの価格差を許容できるかというのが購入時の判断となる。そこで、ワコムペンタブレットの価格を調べてみたところ、13.3" のディスプレイ付きのモデル Cintiq 13HD では ¥66,634 だった(Amazon)。これを Surface Go に追加すると、Yoga Book C930 の値段より1万円ほど高くなり、コストパフォーマンスは 1.90 スコア/千円となった。ただし、このペンタブレットは本体のみで 1.2kg あるため、Suface Go + タイプカバー + ペンタブレットで総重量は 522g + 245g + 1,200g =1,967g となる一方、Yoga Book C930 は 775g である。10" のペンタブレットとノートブック PC が一体となって 775g に収まっていることに Yoga Book C930 の価値があると言えよう。

そして、タブレット、および、スマートフォンのコストパフォーマンスの値が一般的な PC に比べて高くなっている。それだけ Web ページの表示を始め、閲覧の処理にチューニングされていると思われる。そんな中で、ペン入力による静止画作成だけでなく、動画編集、フォトレタッチ、文字入力などの、従来は PC が負っていた制作の能力にもターゲットを据えてきた iPad Pro は底知れない。これでマウス操作までできるようになったら、PC の置き換えが進むのではないだろうか。

Surface Go について

米国や欧州では PC が軽いことはマイナスのイメージが湧くらしく(参考:ITmedia NEWS - 高級路線のノートPC、アルミが使われるのはなぜ? (1/2))、多少重くても頑丈なモデルの方が好まれる(と思われている)様だ。Macbook シリーズの様に主力のモデルではアルミの削り出しで 1.3kg 程度なら軽い方だと言うらしい。他のアジア諸国については分からないが、主な通勤手段が電車と徒歩である日本国内の都市部の人にとっては、持ち歩くノートブック PC は軽ければ軽いほど良い。ただし、満員電車での圧迫に耐えられる強度を持つことは求められる。そういう状況で、Microsoft から全世界を対象として Surface Go を販売したことで、モバイルノート PC のトレンドが変わるかもしれない。

それにしても、何故、日本マイクロソフトSurface Go に Office をプリインストールしたモデルのみを一般販売したのだろうか?しかも、初代モデルは Office 2016 で数ヶ月後には Office 2019 に置き換えられている。初代モデルの購入者はバージョンアップしたのだろうか?Office が無ければ、下位モデルは5万円台で出せたのではないだろうか。確かに、最近は Yoga Book C930 でも家電店では Office 付属モデルも出しているようで、日本では Office のプリインストールのサブスクリプションなしの販売形態が主流であることがうかがえる。

10年ほど前に、ASUS EeePC を始めとするネットブックというのが全世界的に売れたことがあった。スペックは Windows XP が稼働する最低限のレベルではあったが、当時はノートブック PC が20万円が当たり前の所に6万円以下で購入できたのだ。ディスプレイは 7\"~9\" で、重さは約1kg だった。Surface Go は、当時のネットブックを思い出すが、マシンスペックはずっと高い。メインで使用する PC が有れば、サブノート PC として外出時に使用するには十分である。

Surface Go で使用されている Pentium Gold はノートブック PC では殆ど使われていない。低価格で低能力だが消費電力も少ない Atom か、やや高額でコア数が多いが消費電力も増える Core モデルの低電圧版が採用されるのが主流だった。今回のベンチマーク結果から、Surface Go は(日本以外では)低価格ではありつつ、従来の Atom 採用のノートブック PC の倍近い処理能力を持っていることが分かった。スマートフォンよりも生産性は高く、通常のノートブック PC より持ち歩きの負担は少なく、Windows が動く PC にターゲットを絞り込んでバランス良く纏めたのが Surface Go と言える。なるほど、iPad をライバルとして見ていることも、ターゲットを考えたら納得する。

インターネット上でレビュー記事を読んでいると、殆どの人が iPad Pro に Smart Keyboard Folio を付けたり、Bluetooth キーボードを一緒に持ち歩いている。文字入力をしようとすると、物理キーボードの方が入力し易いためだ。例えば、iPad Pro 11\" (2018) と Smart Keyboard Folio を合わせれば765g位だ。1つ前の世代の iPad Pro 10.5\" と Smart keyboard では 715g位だ。物理キーボードの次に欲しくなるのがタッチパッドである。ところが、iPad にはマウスの概念が無く、文字列を選択してコピー&ペーストするには画面をタッチ操作する必要がある。Windows なら、タッチパッドポインターを操作して文字列を選択できる。最初から複数のウィンドウが表示され、処理もマルチタスクで動く。そのため、iPad + キーボードの総重量と同程度の重量で、外出先で資料の一部を修正したり、テキストファイルを作成したり、Excel の一部を修正するレベルをこなせる PC が在れば、iPad Pro に対するアドバンテージになる。そして、S モードを解除すればストア以外から入手したソフトウェアも実行できる点も重要だ。そこに照準を合わせたのが Surface Go だと言える。

Surface Go + タイプカバーを合わせると 767g だ。国内では世界最軽量モデルとして、13.3" ディスプレイ搭載、CPU は Core i7-8565U が採用された富士通の LIFEBOOK UH-X/C3 が、25Wh バッテリーモデルで 698g を実現している。比較的重いと言われる Macbook シリーズでも、Macbook が 12" ディスプレイ、41.4Wh バッテリー、Core i7-7Y75 搭載可能で 920g となっている。一方、iPad Pro 12.9" モデルでは Smart Keyboard Folio を合わせると 1031g となり、最軽量のノートブック PC よりも重くなる。この辺りがタブレットとノートブック PC が重なるマーケットとなり、マウス操作の有無で棲み分けられているのかもしてない。そうなると、Android タブレットが処理能力を上げてこのマーケットに入って来れば、Chromebook とも重なるようになり、かなり面白いことになりそうだ。

ぼやき

さて、個人的に思うところだが、CPU、メモリーとストレージの増強、USB Type-C での USB PD による充電ができ、Holo キーボードは据え置きで Yoga Book C930 が 8万円程度に収まっていたら買っていただろう。Yoga Book for Windows は、平面キーボードを採用し、ペンタブレットとしても使えるキワモノ的なモデルだったが、重さは 700g で厚さは 1cm 以下の PC が 5万円程度で購入できたことが良さだったと思っている。キーボードが汚れてもウェットティッシュで拭けばいいし、キーボードの入力音はしないところもいい。気軽に持ち歩ける大きさ、軽さ、薄さであり、クラムシェル型のため Suface Go に比べて設置面積が広くないのもよい。不満点は半年に一度の Windows 10 の大型アップデートに時間がかかり過ぎる点位だ。まぁ、用途はサブノート PC として割り切った使い方前提だが、iOSAndroid に比べれば、文字入力はし易い。キーボードの未来性を気に入ってはいるんだけど、ペン入力をほとんど使わない身としては、この 2画面ノートブック PC の価値と価格のバランスが許容できないでいる。

まとめ

  • Surface Go は(日本以外では)値段の割にバランスが良い
  • 実は iPad Pro は高コストパフォーマンス
  • Yoga Book C930 は値段を考えると残念
  • もっと安い Yoga Book 出してください

# ThinkPad X1 Carbon のポートについて

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備忘録として、ThhinkPad X1 Carbon Gen 6 (2018) の本体側面のポート (保守マニュアルから抜粋) について、まとめてみた。

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ThinkPad X1 Carbon の左右のポート

USB-C コネクター (Thunderbolt 3 対応) / 電源コネクター

Thunderbolt 3 対応ということは、USB Type-C の Alternate Mode を使って伝送し、Display Port の信号を流すことができる。Intel の iGPU の仕様により、おそらく Display Port のバージョンは 1.2 であるらしい。Thunderbolt 3 アクティブケーブル使用時は(理論上の)最大転送速度は 40Gbps となる。Thunderbolt 3 パッシブケーブルでは 20Gbps となる。いずれもケーブル長は 1〜2mというのが限界らしい。

Thunderbolt 3 に対応しているため、USB 3.1 Gen 2 としても使用できると考えられ、最大転送速度は 10Gbps となるだろう。

この USB Type-C コネクターは2つあるが、どちらも電源コネクターとして動作するため、AC アダプターからはどちらに刺しても充電ができる。ケーブルは USB Power Delivery に対応したものを使用する必要がある。

純正の AC アダプターは 45W (20V 2.25A) と 65W (20V 3.25A) の2種類あり、両方とも USB-PD による電源となっている。当然、65W の AC アダプターでは1時間30分で90%までの充電するという。45W でもそれほど遅いわけでは無い。ちなみにバッテリー容量は 57Wh である。

携帯用には、ひとまわり小さく軽めの AC アダプターとして AUKEY USB充電器 PA-Y10 を使用している。USB Type-C Power Delivery ポート (Max 20V 2.3A) と USB Type-A ポート (Max 5V 2.1A) を同時に使用できる (合計 56.5W、ここ大事) ため、ThinkPad X1 Carbon とスマートフォンタブレットを同時に充電できるのが便利。充電用のケーブルは、StarTech.com L型 USB-Cケーブル (USB2CC1MR) を使用している。USB 2.0 なのでデータ用には使用しないが、充電時には ThinkPad X1 Carbon の横からケーブルが飛び出さないので散らかった感じがしなくて気に入っている。

注意:AUKEY USB充電器 PA-Y10 は、電圧の調整が上手くいかない動作をしているという記事がある。様子を見ながら使っているが、今のところは変な動作はしていないさそうだが、万人にお勧めはできない。

イーサネット拡張コネクター2

オプションのRJ45拡張コネクターを接続するポート。NIC 自体はチップセット上の物を使っている様子。そのため、MAC アドレスが ThinkPad と結びつくのがメリットだろうか。USB ドングルだと、機器ごとに MAC アドレスが変わるため、管理面では敬遠されるかもしれない。

私にとっては、RJ45拡張コネクターは汎用的では無いためオプションから外した。有線LAN接続が必要な場合は、既に持っている USB 3.0 (Type-A) の USB Gbps イーサーネットドングルを使って使用している。というか、今のところ巨大なファイルの転送はしていないので、無線 LAN の IEEE 802.11ac で間に合っている。

HDMIネクター

外付けディスプレイ接続用の HDMIネクター。バージョン 1.4 のため、4K ディスプレイ表示ではリフレッシュレートが 30Hz になり、動画やゲームには向かない。Thunderbolt 3 ポートからの Display Port 経由なら 4K 60Hz の表示が可能らしい。

今のところ、4K ディスプレイは持っていないので、特に問題なし。4K ディスプレイ購入時は、USB Typ-C コネクター付きのモデルを選択した方が良さそうだ。

USB 3.1 コネクター Gen 1

Lenovo の直販サイトの製品仕様では、「USB3.0」となっている。規格としては同じ規格である。最大転送速度は 5Gbps である。したがって、ThinkPad X1 Carbon の Type-A コネクターは、転送速度 5Gbps と覚えておけばよいだろう。

Always On USB 3.1 コネクター Gen 1

Lenovo の直販サイトの製品仕様では、「USB3.0 (Powered USB)」 という表記がある。AC アダプターを接続している状態なら、設定によって電源OFF時やスリープ中でもUSBポートから充電することができるポート。

ThinkPad X1 Carbon を充電中に、電源OFFでもスリープしていても、このポートを使ってスマートフォンタブレットが充電できる。旅行時や出張の際にスマートフォンタブレットを持って行く場合、このポートと AUKEY PA-Y10 を使えば、全部充電できるということになり、AC アダプターは1個で済む。

ミニ・セキュリティー・ロック・スロット

ケンジントンロック用のスロット。手持ちのケンジントンロックでも使用できた。

補足:USB 規格について

2013年8月に最大転送速度が 10Gbps の規格が策定され、USB3.1 Gen 2 となった。その際、従来の 5Gbps の USB3.0 は、USB3.1 Gen 1 と呼ぶように変わった。USB3.2 Gen 2x2 とか USB 4 とかも策定されており、従来の USB 3.0 関連の規格の名称も変わるらしい。USB 4 が一般的になるまでは古い名称も残るため混乱するだろう。

さらにややこしくしているのが、USB Type-C コネクターである。最初は USB3.1 用の規格だったのが、最近では USB 2.0 のものもあり、Thunderbolt 3 も同じだったりで、さらに Power Delivery のものもあったりで、分かりにくい。

整理のために、表にまとめてみた。

最大転送速度 最大供給電力 規格名 ネクター
12Mbps 5V ?mA USB 1.0、USB 1.1 Type-A、Type-B、(Type-C)
480Mbps 5V 500mA USB 2.0 Type-A、Type-B、Mini-B、micro-B、Type-C
5Gbps 5V 900mA USB 3.0 → USB3.1 Gen 1 → USB 3.2 Gen 1 Type-A (0-pin)、Type-B (9-pin)、micro-B SuperSpeed (9-pin)、Type-C
10Gbps 5V 1000mA USB3.1 Gen 2 → USB 3.2 Gen2 micro-B SuperSpeed (9-pin)、Type-C
20Gbps (USB PD ?) USB 3.2 Gen 2x2 Type-C
40Gbps (USB PD ?) USB4 Type-C ?

参考リンク

Lenovo ThinkVision M14 が気になる

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Lenovo ThinkVision M14

デュアルディスプレイ

NWC 2019 で発表された Lenovo の「ThinkVision M14」が非常に気になる。EU で 249ユーロで6月に発売予定。日本でも発売されれば3万5000円位だろうか。

ディスプレイのサイズは 14" のため、ThinkPad x1 Carbon と同じで、解像度は 1,920x1,080(FHD) となっており、重量は 595g となる。接続は USB Type-C (DisplayPort 1.2 Alt Mode) で接続するが、USB PD にも対応している。そのため、下記のような接続方法に対応できる。

[ThinkPad X1 Carbon]---(USB Type-C)---[ThinkVision M14]---(USB Type-C)---[ACアダプタ]

もちろん、出先での下記のような接続形態も対応できる。

[ThinkPad X1 Carbon]---(USB Type-C)---[ThinkVision M14]

下記のような接続形態でも大丈夫。

[ThinkPad X1 Carbon]---(USB Type-C)---[ThinkVision M14]---(USB Type-C)---[モバイル バッテリー]

モバイル ディスプレイは既に幾つか製品が販売されているが、このモデルの良い点は、下記の点である。

  • 最低限、USB Type-C ケーブル一本で接続して使用できる。
  • USB Type-C のハブとしても使える。→ USB ドックのような使い方もできる。
  • コンセントがある場所では、ACアダプター経由で充電しながら使用できる。
  • 本体にスタンドが付いており、角度調節もできる。→ カバーをスタンドとして使うタイプは角度調整ができない。
  • 持ち歩く場合にもカバーがあるため、画面に傷がつかない。

出張や、出先での作業時にデュアル ディスプレイ環境を手軽に持ち出せることができるのがよい。

例えば ThinkPad X1 Carbon 6th と組み合わせて使用する場合、重量は 1.75kg (1.15kg+595g) となる。ACアダプタとケーブルも合わせると約2kg となる (純正 45W AC アダプターだと 170g、AUKEY PA-Y10 (46W) で 136g)。

参考として、MacBook Pro 15" モデルは単体で 1.83kg となっている (ちなみに 87W ACアダプタは 296g)。同じ 2kg なら、2画面あった方が効率が良いのではないだろうか?

あるいは、自宅で充電ケーブル付きのUSBドック+ディスプレイの構成で使うか?

ひょっとして iPad Pro 2018 でデュアル ディスプレイになる?

気になる。

参照:

ThinkPad X1 Carbon 6th (2018モデル) を購入した

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ThinkPad X1 Carbon 6th (2018 model)

購入機種

前回述べた Yoga Book with Windows のパフォーマンスへの不満の解消に対する解答として、同じく LenovoThinkPad X1 Carbon 6th-Gen (2018 モデル) を購入した。

ThinkPad X1 Carbon は第5世代の 2017 年モデルからベゼル幅が狭くなり、14" ディスプレイを搭載しつつ、以前の 13.3" ディスプレイのモデルと同じ大きさになった。現に、現在市販されている一般的な 13.3" ノートブック PC 用のケースに収まるようだ。さらに、重量も若干軽くなり、1.15 kg である。ところが、12.5" ディスプレイモデルである ThinkPad x280 もほぼ同じ重さで、ひとまわり小く、価格も幾分低くなっている。x280 にするか少し迷ったが、私にとっては、キーボードに Home/End/Insert キーが独立している点が差別化のポイントになるため、ThinPad X1 Carbon を選ぶことにした。普段、デスクトップ PC で使用しているトラックポイントキーボードとキー配置と大きさがほぼ同じとなるのもポイントが高い。ThinkPad X1 Carbon の第7世代 (2019 モデル)も既に発表されているが、2019年9月以降の発売を予定しているため、そこまで待つことはできず、第6世代 (2018 モデル) の購入を決めた。

スペック

購入した ThinkPad X1 Carbon の主要スペックは下記のとおり。

  • CPU : Intel Core i5-8250U (4core/8threads, 1.6-3.4GHz)
  • Memory : 8GB
  • Storage : M.2 2280 SATA SSD 128GB
  • Display : 14" QWHD IPS (光沢なし)
  • Scurity : 指紋認証あり、生体顔認証なし
  • LTE : なし

ストレージは足りなければ換装するつもりである。SATA で 512GB もあれば十分だろう、直販サイトでのカスタマイズ時の差額 ¥35,000 以下なら換装した方が安い。NVMe タイプは消費電力が多いため、避けるつもりである。速度よりバッテリー稼動時間を優先したい。CPU は Core i5 を選択した。第8世代となって大幅に性能が上がり、Core i7 とは劇的な性能差はない。Core i5 モデルを選択したので、メモリーは上限の 8GB とし、全体的にコストパフォーマンスを優先した構成にしている(Core i5 でも16 GB 積められると良いのだが)。RJ45 拡張コネクターは手持ちの USB 3.0 LAN アダプターがあるので外した。OS はリモートデスクトップが使いたかったのと、Hyper-V があれば Docker が使えるため、Windows 10 Pro を選択した。納期を早めたかったので米沢モデルでオーダーした。

上記の構成で e クーポン適用後 ¥151,016 だった(2019/01/14)。ちなみに、Yoga Book c930 の m3/Wi-Fi モデルは e クーポン適用後 ¥122,653 で約3万円の価格差である。今回は、10" サイズのフットワークの軽さより、キーボードの入力のしやすさを優先した。参考までに ThinkPad x280 で同様の構成を取ると e クーポン適用後 ¥127,510 で約2.5万円の価格差である。

使用感

久しぶりに ThinkPad を触ってみたが、キーボードは期待通り打ちやすい。意外だったのは、以前に比べてトラックパッドを良く使うようになっていたことだった。最近は Yoga Book を使うケースが多かったためだろう。

また、Lenovo Vantage が便利だ。ドライバーを最新の状態に保つのが楽である。

赤外線カメラは搭載していないので顔認証はできないモデルだが、指紋認証はできるので、ログインも楽だ。 ただし、1ヶ月程使っているが、Web 上のレビュー記事で指摘されているように、指紋認証に失敗する様になった。以前は1回で成功していたので、指紋認証の精度が落ちたのだろうか?

そこで、指紋の再登録をしてみたところ、認識率が元に戻った。再登録は「スタート」→「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」→「指紋認証」で一旦「削除」を押下し、「セットアップ」で実施した。指紋認証の機能は Windows 10 になってから Windows Hello の機能として実装されている様子。今後、Windows Update が行われたら指紋の再登録を行なった方が良いかもしれない。

14" の QHD ディスプレイは期待通り美しく、文字のジャギーが目立たない。現在、DPI スケーリングを 125% に設定して使用している。

実際に手に持ってみると、大きさの割に軽く感じた。Macbook Air (2015 モデル) と比べて、大きさはほぼ同じで 200g 軽い。もちろん、Yoga Book に比べれば重い。そして、持ち歩いてみたところ、重さはそれ程気にならないが、大きさの方が気になった。Yoga Book を持ち歩く場合は、それ程鞄の大きさに悩まない。Yoga Book はケースに入れた状態で patagonia のライトウェイト トラベル クーリエに丁度入る大きさで、ちょっと外出するついでに持ち歩ける感覚だ。Surface Go がそれなりに受け入れられるのは、この大きさと重量の点があるだろう。一方で ThinkPad X1 Carbon はひとまわり大きいサイズの鞄が必要になる。patagonia のライトウェイト トラベル トート バッグがちょうどいい感じだ。カンケン バッグだとやや小さい。2年ほど前の 13" ノートブック PC と同じくらいの大きさなので、PC ケースは、現物確認すれば選択肢は案外多いことが分かった。

さて、喫茶店に持ち込んで使ってみると、やはり場所を取る。ドトール コーヒーやコメダ珈琲店の2人用の席のテーブルを使うと、横にコーヒーカップは置けず、裏に置くことになる(カウンター席だともう少し広いため、コーヒーを横に置くこともできる)。そういったデメリットが有るが、デスクトップ PC で使っているのと殆ど変わらないキーボードで入力ができ、4年前のデスクトップPCよりも高い処理能力を持ち運べてしまうメリットが有る。場所さえ確保できれば、申し分ない環境で作業できるのである。我慢しなければならない点が少なくなるのがサブノートPCとの違いだろう。これが Surface Pro だと後ろにスタンドがあるため、狭いテーブルではコーヒーを置く場所が無くなってしまいそうだ。

先日、金沢へ旅行で行ったが、往復でグリーン席車両を使用した。グリーン車のテーブルでは、左右に数センチの余裕がある状態で、空いたスペースにはペットボトルは置けない位だった。幸い、肘掛けにカップホルダーが有ったので、それを使用した。東海道新幹線では肘掛けにカップホルダーが無いため、使いにくいかもしれない。社内では問題なくキーボードは打てたし、トラックポイントの操作もできた。ただし、東京~大宮間は揺れが酷くて、打ち間違えそうだった。とは言え、この区間Wi-Fi が使用できた。それ以外の区間は使える区間はあるが低速で、トンネル内では切断されるため不便だった。今回は、新幹線の乗車中ほぼ2時間半の間、Ruby on Railsチュートリアルを実施していた。

バッテリーでの稼働時間について比較してみる。Yoga Book with Windows では Ruby on Rails チュートリアルを実施していたところ、約7時間後にバッテリー容量が20%以下の警告が表示された。ThinkPad X1 Carbon で同様に Ruby on Rails チュートリアルを実施した場合は、約10時間後に残り20%の警告が表示された。

仕様では、Yoga Book with Windows のバッテリー容量は 8500mAh、一方、ThinkPad X1 Carbon は 57Wh となっていて単位が異なるため単純比較はできない。コマンドプロンプトを開いて、powercfg /batteryreport を実行した結果も含めて比較すると、下記のようになる。もちろん、CPU やストレージが異なるので参考程度だが、まだ1ヶ月程度しか使っていないにせよ、ThinkPad X1 Carbon は Ruby on Rails チュートリアルの実施程度の負荷であれば、ほぼ終日作業ができる程度のバッテリー運用ができることが分かった。

Installed batteries Yoga Book for Wndows ThinkPad X1 Carbon
DESIGN CAPACITY 32,984 mWh 57,000 mWh
FULL CHARGE CAPACITY 28,211 mWh 56,800 mWh
Ruby on Rails Tutorial 7 hours 10 hours

powercfg /BATTERYREPORT 参考:【安心】バッテリーレポートでPCのバッテリーの実力と寿命を知る方法

パフォーマンス

WSL での Ruby on Rails チュートリアルの実装作業は Yoga Book に比べて、期待した程速くはならなかったのが残念なところ。

性能比較として、Basemark Web 3.0 を使用してみた。Basemark Web 3.0 のスコアで比較すると、下記のようになる。基本は Chrome で測定しているが、iPad Pro のみ Safari での計測である。

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Basemark Web 3.0 での比較

Basemark Web 3.0ブラウザー上で実行するベンチマークソフトであるため、ディスクIOなどは反映されないが、使用頻度の高いブラウザーの能力を他のPCと同一条件で比較できる。インストールが不要のため、家電量販店でも試すことができる。iPad Pro は Safari で実行できたのだが、Yoga Book c930 と Surface Go では、Edge でテストの実行はできるがスコアが表示されない(スコアが N/A)という結果になり、比較できなかった。

グラフで分かるように、Yoga Book with Windows は 8" タブレット(ZenPad 3 8.0)にも負ける程の能力であることが分かる。ベンチマーク自体がグラフィック性能に強く依存している背景もあるが、結果を見て少々凹んだ。また、Apple の謳い文句通り、iPad Pro 2018 のスコアが ThinkPad X1 Carbon よりも高くなっているのが興味深い。自作 PC では、現在使用しているグラフィックボード付きのモデルが最速であるという結果になった。Basemark Web 3.0 は手軽に試せるベンチマークソフトとして、今後も活用するつもりだ。

実際に Rails の開発でのパフォーマンスの比較もしておく。第10章を完了した時点で time rails test を3回実行して、実行時間を比較してみた。ほぼ同じ条件で比較するため、一旦 PC を再起動し、WSL の Ubuntu を起動した状態でテストを実行している。実行結果は下図のようになる。

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Ruby on Rails Tutoral でのテスト実行速度の比較

どちらも1回目のテスト実行時は実行時間が長いが、ThinkPad X1 Carbon は Yoga Book for Windows の約半分の実行時間となっている。まあ、価格が約3倍なので、1/3 倍の実行速度となってくれたら嬉しいが、半分の実行速度でもまずまずといったところか。条件が異なるため単純比較はできないが、Basemark Web 3.0 のスコア程の差は出て来ないのは、Rails のテストではおそらく GPU の能力は使用せず、CPU も1コアのみの処理となっているためではないかと考えられる。

パフォーマンスと言えば、年に2回ある Windows の大規模な Update の適用に非常に長い時間を要するのが Yoga Book を使用する際の不満だ。来る4月の Windows の大規模な Update の適用時間が Yoga Book と ThinkPad X1 Carbon でどれほど違うか、比較する予定。

補記

ThinkPad x390 が発表された。ついに x2XX シリーズが 13" ディスプレイに全面更改となった。重量は 1.28kg と ThinkPad X1 Carbon 6th より約100g重い。大きさは横幅が ThinkPad X1 Carbon 6th より 1cm 狭い程度。ThinkPad x390 が微妙な位置付けになっている。x280 ほど軽くも小さくもなく、X1 Carbon より幅が若干狭いだけで重い。あとは価格がどの程度安く設定されるか。まあ、ThinkPad X1 Carbon を買った身としてはあまり気にならない。

まとめ

  • ThinkPad X1 Carbon は快適に使える。
  • Yoga Book のコンパクトさのメリットを再認識した。
  • パフォーマンスは悪くないが、iPad Pro に負けるのは悔しい。

ThinkPad X1 Carbon はディスプレイも十分広く、メインとしての使用にも耐えうる PC である。最軽量と言うわけではないが、持ち歩いてもその重さが負担となることはないだろう。ノートブック PC の中で最も打ちやすいキーボードが搭載されたノートブック PC を持ち歩きできることは、外出先での作業中のストレスを軽減してくれる。そして、14" サイズの QWHD 液晶は文字が綺麗に表示され、読みやすくなった。

情報端末構成

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主に、家庭での各種情報機器の中の Yoga Book の立ち位置について考えてみた。

情報端末構成

一般的なスマートフォンは、150g 程度であったが、最近は画面の大型化に伴い、200g 近くまで重くなってきている。現在、私が使用しているスマートフォンXperia XZ2 Compact で 5" ディスプレイの 168g だ。これにストラップホール付きのケースを付けているので、200g 弱というところ。以前に比べて多少重いなと感じる。片手操作では 150g 前後が理想的だ。スマートフォンは、常時持ち歩く情報端末である。通話やメールやチャットを移動中に行える。ちょっとした調べ物やメモ書きや財布替わりにも使える。私の場合では、タブレットを併用するので、画面サイズはそれ程大きい必要はなく、軽くて大きすぎないことが優先される。電車移動時など、立った状態で使うことが多い。

次に、8" タブレットがある。ASUS ZenPad 3 8.0 で、320g である。ケースを付けているので、350g 程度だろう。片手で保持するのは、350g が限界だと思う。基本的に片手で保持して、もう片方の手で操作を行う。また、これとは別のタブレットがあり、Apple iPad Air を使っていた。こちらは 9.7" ディスプレイで 470g である。片手で保持は無理がある。両手で保持するか、膝の上やテーブルに置いて使うことになる。手軽に持ち歩けないので、現在ばかり ZenPad をメインで使用中。外出時は、Google Map での位置確認や、レストラン探しなどで活躍中。スマートフォンでは老眼には少々キツい。タブレットは外出先での地図の確認や、電子書籍の読書や、ブラウザーで調査しながらブログ記事をまとめたり、アイデアを文章化したり、動画を見たり、といった作業に使用する。タブレットの操作は両手が塞がるため、椅子に座るか、寝転がって使うことが多い。画面サイズは 8"、重量は 350g 以下が今のところベストなバランスである。10" サイズは重量が増すため、追加であってもいいが、どちらか一つであれば 8" サイズを選ぶ。8" タブレットは、移動時のメインとなる情報端末である。

その次に、Lenovo Yoga Book with Windows が来る。10" ディスプレイで、700g である。コメダ珈琲店での Ruby on Rails チュートリアルの実施に使用中。以前は、Apple Macbook Air 13" (1.35kg) や、Lenovo ThinkPad x230i 12.5" (1.5kg) を仕事で持ち歩いていたので、約半分の重さである。スリーブケースと合わせても 800g 位だし、AC アダプターを足しても +90g である。ノートブック PC を持ち歩いていると考えると、これまでの本体のみで 1.3kg 以上に比べれば、ズッシリ感が無く気軽に持ち歩ける。これはサブノート PC である。移動時に座席とテーブルが確保できる環境で使用する。タブレットではできない作業を行う。私の場合は、開発が主な用途となる。移動時の負荷を下げるため、800g 以下と言うのが目安となる。画面サイズは大きい方が見やすく情報量も増えるため望ましいが、大きすぎるとかさばるため、10~14" と行ったところか。

この上に来るのが、13~16" クラスのノートブック PC だろう。現在の私の環境にはない。ほぼメインで使用できるスペックで、常時持ち歩くのは苦痛だが、持ち運べないことはない、といった位置づけだろうか。昨今、一般家庭でのメイン PC ともなっている。デスクトップ PC がある場合は、サブノート PC にその場に譲るケースも多かろう。仕事専用機といった使い分けのために導入する場合もある。

最後に、デスクトップ PC である。大画面で大容量ストレージを持ったメイン PC である。自宅に専用のスペースが必要となり、持ち運びはできない。その分、最強のスペックで構築可能で、自分にとって最高の作業環境を整えられる。この環境があれば、移動時用にサブノート PC があれば事足りるケースが多い。

オプションで、NAS がある。最近は安価に大容量の HDD で RAID 構成を取った NAS を導入しやすくなった。主にバックアップや、スマートフォンタブレットの追加ストレージとしても用いられる。通常はディスプレイやキーボードは持たず、ブラウザーなどから管理する。中味は Linux+Samba という構成が多く、人によっては馴染みやすい。

さて、一般的な情報端末の構成について考えてみよう。

最小限の構成は下記のようになる。

早ければ、小学生からスマートフォンを持っているケースもあるだろう。個人の持つ情報端末として、最初に持つのがスマートフォンだろう。家庭によっては、子供が最初に触れる情報端末がタブレットというケースもあるだろうか。

次に、考えられる構成が下記になる。

主に、大学生や、社会人がこの構成で使用しているだろう。デスクトップPCに比べて、場所を取らない構成だ。必要な時にノートブックPCを机に出して使うというものだ。ノートブックPCは、恐らく 13" クラスのモバイル型で、大学やオフィスでの使用と自宅での作業を兼用させるだろう。バックアップ用に外付けのHDDや、場合によっては、NASを使うことになるだろう。

PC でゲームをしたり、大画面で作業したい人は、下記の構成となるだろう。

この構成の場合は、ノートブックPCが 13" 以下のサブノート型で十分という人も多いだろう。重い作業はデスクトップPCでできるため、持ち歩きはサブノートにした方が身軽だ。ここまでの構成の場合、スマートフォンは画面サイズが大きい物を選ぶケースが多いだろう。ある程度のことはスマートフォンで済ませようと考えていると思われる。デスクトップPCは、家族で共用というケースも多いだろう。その場合、クラウドサービスも家族用のアカウントを共用すると思われる。お父さんがムフフな画像の保存について苦慮する構成でもある。

スマートフォンでは画面が小さいが、ノートブックPCを使うほどではない作業に興味が行くと、下記の構成になる。

タブレットの登場だ。スマートフォンより大きい画面で、座ったまま、あるいは寝転がった態勢でWebサイトを見たり、読書したり、ペンで絵を描いたり、ゲームをしたり、といった使い方ができる。8" サイズのタブレットなら、気軽に外出時も持ち出せる。この構成になると、スマートフォンの画面サイズはそれ程大きくなくて良い。むしろ、小さく軽い方が良いだろう。タブレットは、使用アカウントに強く紐付けられるため、余裕があれば一人1台持つことになるだろう。ノートブックPCは、個人で仕事用としている使うケースが殆どだと思われるので、一人1台持つことになるだろう。

ガジェット好きだったり、用途毎にPCを独立して持つ場合は下記の構成になるだろう。

フルセットだ。当然、バックアップ用に NAS にも手を出しているだろう。ここまで来ると、用途によって使用するデバイスが異なり、作業し易いデバイスを選択できる様になる。一方で、ケーブルやOSのアップデートに手間取る様になる。昨今では NASの変わりに大容量のクラウドサービスストレージを利用するユーザーも増えて来ている。NAS 構築費用と使用料金との比較で、どちらが有用かを決めればよい。両方あれば、災害時対策にもなる。

現在の私が、この構成に近い。サブノートPCとして Yoga Book があり、ノートブックPCの代わりに複数台のデスクトップPCを使っている。NAS とは有線LANで接続している。NAS には Intel CPU 搭載のモデルを選択し、Docker でいろいろ試そうと考えている。

YOGA BOOK の立ち位置

YOGA BOOK with Windows は、私の情報端末の構成のなかでは、タブレットより上で、ノートブックPC(デスクトップPC)より下に位置する情報端末である。現在は、何処でもできる Ruby on Rails チュートリアルの開発用に使用しているが、パフォーマンスに不満を持っている。この不満を解消するにはどうすれば良いだろうか?

旧モデルから、新モデルの YOGA BOOK c930 になって CPU が Atom から m3/i5 に向上、eMMC から SSD への向上、ストレージ容量の増加が行われ、かなり実用的になって来ている。RAM 容量の8GB化と 11" ディスプレイ搭載、m3 CPU と 128GB SSD で 8 万円以下となれば、理想的なサブノート PC となる。

Surface Go も RAM 8GB/SSD 128GB のモデルは良い線を行っている。LTE モデルが Office なしで値段据え置きで出てきたら、化けるかもしれない。Serface Laptop Go なんて出てもいいんじゃないだろうか。

富士通 LIFEBOOK WU2/C2 は 13.3" ディスプレイを搭載しつつ、800g 以下を実現している。CPU に i7 も選択できる。その分価格も高く、11 万円超となる。

NEC LAVIE Direct HZ は 13.3" ディスプレイを搭載し、コンバーチブル型で 800g 以下を実現している。こちらも 11 万円超となる。

パナソニック Let's note RZ6 は 10.1" ディスプレイを搭載し、800g 以下を実現している。m3 モデルで 15 万円超。

値段が 15 万円超となると、YOGA BOOK c930 と同程度になってくる。Let's note は国産の良さがある一方で、YOGA BOOK c930 は未来感がある。LIFEBOOK や LAVIE は、それより安くなるが、トラックポイントが付いていない。そして、15万円超となると、Lenovo ThinkPad X1 Carbon も視野に入って来る。ThinkPad X1 Carbon はキーボードとトラックポイントの使いやすさは極上で、画面サイズは 14" と広くなるが、重量は 1.15kg になってしまう。これは YOGA BOOK の 1.5 倍で、丁度 YOGA BOOK と 8" タブレットを合わせた重さである。さらに、この価格帯には、13" レベルで 1.3~1.5kg といった、従来のモバイル PC のモデルが多く存在する。

Windows 10 の稼動する PC の標準スペックは、CPU が i3/i5 クラス、メモリー 8 GB、SSD 128GB 以上であろうと考えている。このスペックなら 5 年は持てるだろう。LIFEBOOK と LAVIE はこの標準スペックをクリアしつつ YOGA BOOK に比べて、画面サイズが大きい。しかし、画面サイズが近いという理由で ThinkPad X1 Carbon も候補に挙がってしまう。また、価格面では、Let's note は、ThinkPad X1 Carbon と同じか少し高くなる。他のモデルだと、プラス3万円で ThinkPad X1 Carbon が買える値段だ。1.15kg が許容できれば、私にとっては ThinkPad X1 Carbon が一押しのモデルとなる。画面サイズが広い点と、デスクトップで使用しているトラックポイントキーボードとほぼ同じキー配置のキーボードを備えている点、トラックポイントが付いていることが最大の理由だ。黒い四角に赤丸ポッチのデザインも、落ち着いた中に嫌味のないアクセントとなっていて好ましい。ただし、ひとまわりサイズの小さい ThinkPad x280 も俎上に上がってしまう。

YOGA BOOK with Windows の尖った未来的なコンセプトと、貧弱なスペックが一体となり、当時は5万円台で入手できた。この価格の低さも十分な購入動機となっていた。一度この軽さと薄さを体験すると、サブノートPCのフットワークの軽さは魅力となる。しかし、処理能力を上げようとすればコストが高くなり、同じような価格でモバイル型のそこそこのモデルが買えてしまうことが選択肢を広げてしまい、決められない状況が続いている。悩ましくもあり、楽しくもあり。

パフォーマンス以外の点では、私にとって、YOGA BOOK with Windows はサブノート PC としての理想に近い。この不満点への解答は、次回の投稿で紹介する。

2 in 1 PC とは何か?

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ノートブックPCの進化形(?)として、2in1 PC がある。YOGA BOOK もこのジャンルのモデルだ。このジャンルがよく分からないので、まとめてみた。

可搬型 PC の種類

従来のノートブック型のPCも含めて、持ち歩きを前提にした PC の形態について、以下にまとめる。

ノートブック PC (クラムシェル型)
キーボードと本体(基盤、ストレージ、バッテリー)が一体化されている。ディスプレイは、キーボードを含む本体にヒンジを使って接続される。ディスプレイを開いたり閉じたりする様子が貝に似ているためクラムシェル型と呼ばれる様になった。
2in1 PC-コンバーチブル
クラムシェル型と同様に、キーボードと本体が一体化されている。ディスプレイは、キーボードを含む本体にヒンジを使って接続される。ディスプレイが360度回転するのが特徴で、ノートブックモード、テントモード、スタンドモード、タブレットモードに変形して使用できる。Lenovo の Yoga シリーズが代表的である。
2in1 PC-セパレート型
ディスプレイと本体が一体化され、独立してタブレットとしても使用できる。キーボードとディスプレイは、取り外し可能なヒンジで固定し、従来のクラムシェル型と同様の使い方ができる。マイクロソフトSurface Book シリーズが代表的である。
2in1 PC-タブレット+カバー型
ディスプレイと本体が一体化され、独立してタブレットとしても使用できる。キーボードは純正カバーとして提供され、無線、あるいは専用コネクターで接続する。ディスプレイにスタンドが付いており、従来のクラムシェル型に似た形態での使い方もできる。マイクロソフトSurface pro シリーズが代表的である。

2in1 PC が生まれた背景

マイクロソフトWindowsタブレット OS としても使える様にしようとしたことが発端である。Windows 8 で標準のデスクトップにタイル表示を導入し、タブレット操作で Windows を使える様にしようと目論んだ。それに合わせて、各社から純粋な Windows タブレット機が出され、一部のユーザーに受け入れられた。その一方で、通常のデスクトップ PC ユーザーやノートブック PC ユーザーからは、標準 GUI の改変に対して反発が生まれた。特に、従来のスタートメニューがなくなった点は批判が多く、後に Windows 10 でスタートメニューが復活するということで落ち着いている。この事は、結果的に Windowsタブレット形態での使用時の UI がこれ以上は向上しない、ということになった(それとも、緩やかに変化しようとしているのだろうか?)。

当初から指摘されていたが、マウスとキーボードを使った操作と指での操作では全く異なる GUI が要求されるが、無理やり融合しようとすることで歪みが生じる。エクスプローラーでのファイル操作で、マウスで選択して別のウィンドウにドラッグしてドロップするという操作を指で行うには、確実にファイルを選択するためにアイコンのサイズは大きい方がよく、複数選択もチェックボックス方式の方がし易いなど、GUI に要求される表現方法が変わって来る。そのため、Windows を純粋にタブレットのみで使用する使い方は一般化しなかった。しかし、マイクロソフトWindowsタブレットでの使用を諦めず、自ら Surface シリーズを提供する事で、タブレット市場の活性化と拡大を目指した。

Windows 8 発売当時の純粋な Windows タブレットは重かった。通常のノートブック PC と同等のパフォーマンスを得るには、単純にノートブック PC の本体がタブレット内に含まれる。IntelAtom プロセッサーを載せた 8" サイズの軽量なモデルも現れたが、パフォーマンスが劣るせいもあり、主流とはならなかった。そのような中で、タブレットとノートブック PC を融合する形態として 2in1 PC が主流となってきた。

コンバーチブル型は、通常のノートブック PC のヒンジの構造を変えて、ディスプレイを360度回転するようにし、タブレットのような形態でも使用できる様になっている。このタイプは、従来のノートブック PC の構造のままタブレットとしても使えるようにできるため、設計し易いと思われる。ノートブック PC としての強度も確保でき、ノートブックモードでの使用時の重量バランスも良い。一方で、スタンドモードやタブレットモードで使用するときに、キーボード面が机や手に接触するため、誤動作や破損が懸念される。恐らく、ノートブック PC のディスプレイをひっくり返せばタブレットになるんじゃね?的な発想から生まれたのだろう。ディスプレイを回転させるアプローチが古くから有ったが、やはり強度確保の面で難しかったのだろう。Microsoft の Serface シリーズにはこのタイプのラインナップはない。

タブレット+カバー型は、タブレット単体からのアプローチで、単体のタブレットとして動作する事が前提となる。キーボードを載せた専用のカバーを併用し、タブレット自体にスタンドを持たせる事で、容易にノートブック PC のような形態での使用ができるようになる。その場合、スタンドが必要になるため、占有面積がクラムシェル型などに比べて広くなる。膝上で使用する場合や、都市部のコーヒーショップの狭い机で使用する場合には、使いづらい。AppleiPad が、この形態でキーボード入力と可搬性の向上を図っている。MicrosoftSurface pro と Serface Go では、タブレットにスタンドを追加することで、より使いやすくなっている。

セパレート型は、タブレット+カバー型の発展型である。キーボードとタブレットを脱着式のヒンジで固定する事で、容易にノートブック PC のような形態での使用ができるようになる。その場合、重量バランスを持たせるために、キーボード側にバッテリーや追加のストレージを載せる事が多い。その結果、総重量が増すことになる。また、ヒンジ部の強度確保など、設計も難しい。恐らく、重量面のデメリットから、消えゆく運命にあると予想する。Microsoft の Serface Book がこのタイプである。

2in1 PC の行く末

ここからは、私の妄想となる。

従来型であるクラムシェル型は生き残るだろう。ただし、コンバーチブル型が重量面と価格面でクラムシェル型と差がなくなれば、コンバーチブル型が可搬性 PC の主流となりうる。99% はノートブックモードで使用するが、稀にタブレットとして使いたい、スタンドモードで使いたい、という場合にも対応できるためだ。

タブレット+カバー型については、そのうち消えるのではないかと考えている。スマートフォンの能力向上と普及率の高さから、Windowsタブレットとして使うメリットは無く、既存の豊富なデスクトップアプリケーションを使用する環境として Windows を使うメリットの方が大きい。その場合キーボード入力とマウス操作が前提となる。タブレット+カバー型で、結局はキーボード入力とマウス操作を行うのであれば、重量と価格のメリットが無くなったときに、使い勝手の良いクラムシェル型に収束すると思う。

ここで、なぜ今 2in1 PC があるのか考えてみよう。この疑問には、別の疑問で考えよう。なぜ Windows タブレットは単体で使われないのだろうか?と。

まず、Windows タブレットとは何かを考える。Windows タブレットとは、CPU とメモリー、ストレージとバッテリーを内包して、タッチ操作ができるディスプレイによって画面操作を行う情報端末で、OS に Windows を使用したものである。タブレットを起動すると、そこには慣れ親しん Windows のデスクトップ画面が表示される。タブレット専用の GUI ではない。それが Windows タブレットだ。

Windows タブレットの画面に表示されているアイコンのクリックやメニュー操作は、指での操作に最適化されたものではない。スタイラスSurface Pen のようなものが必要になる。あるいは、慣れ親しんマウスだ。何らかの操作をして、アプリケーションを起動しよう。例えば、皆大好き、Excel だ。ノートパッドでもいい。何か、数値や文章を入力しよう。タブレットとして使用している場合、仮想キーボードを表示して入力する事になる。Windows ではタッチキーボードを表示する。その場合、画面の下1/3がキーボード入力エリアとして占有される。そして、普段 Windows をデスクトップ PC やノートブック PC で使っているユーザーにとって、タッチ操作での入力はもどかし過ぎる。ならば、使い慣れた物理キーボードを使えばいいじゃないか!しかし、せっかく可搬性の優れたタブレットに、デスクトップ用のキーボードを使ってしまったら、持ち歩きが不便だ。もっと軽量コンパクトなキーボードを使うことにしよう。そういえば、専用のキーボードカバーがあるじゃないか!デスクトップ用キーボードより打ちにくいけど、タッチキーボードに比べれば遥かにマシだ。タッチキーボードが無くなって、画面も広く使えるし、使い勝手はノートブック PC に匹敵するぜ!

こうして、Windows タブレットのノートブック PC 化が為され、Windows タブレットとキーボードカバーとマウスとペンのセット販売が主流となっていく。2in1 PC のタブレット+カバー型である。AppleiPad でこのスタイルが確立していることも、一般化の助けとなっている。

タブレット+カバー型は、Windows タブレット単体の操作性を補完した結果、クラムシェル型のノートブック PC に近づいていくアプローチだが、セパレート型とコンバーチブル型は、逆のアプローチである。大半はクラムシェル型での使用を想定し、ある1時点のみタブレットとして使用する想定である。タブレットとして使う際に、完全なタブレットとなるのがセパレート型で、分厚い裏面がキーボードになっているタブレットとなるのがコンバーチブル型である。本体の能力を犠牲にすること無く、軽く薄くすることができれば、コンバーチブル型のアプローチが有利になる。

いずれにせよ、Windows タブレットの使い勝手を上げようとすれば、結局はクラムシェル型のノートブック PC に近づくことになる。現在の Windows タブレットで、タブレットの形態で使用するのは、ペン入力によるコメント書きや、イラスト作成程度ではないか思われる。十分に軽く薄くなっていれば、タブレットの形態で使用する時だけキーボードをひっくり返すコンバーチブル型で十分だ。タブレットの形態で常時使用するような用途には、指によるタッチ操作により優れた iPadAndroid タブレットが採用されるだろう。実際のところ、Surface Pro や、Surface Go を、タイプカバー無しで購入するユーザーの割合はどの程度なのだろうか。

それから、タブレット+カバー型とセパレート型では、ケーブルがマヌケに見える。このタイプでは、充電しながら使ったり、ドックを使って拡張する場合には、ディスプレイの横からケーブルが飛び出した状態になる。以前、ThinkPad 8 を所有していた時期があるが、家で bluetooth キーボードを接続して使用しているときに、ThinkPad 8 は充電ケーブルを差していた。ディスプレイの上から充電ケーブルが生えている姿は、どうにもマヌケである。MicrosoftSurface Go の 8GB モデルは処理能力と(Office が欲しい人にとっては)価格のバランスが良いモデルだが、やはり、USB で充電したり拡張すると、ディスプレイの横からケーブルが生えることになる。見た目がスマートでは無い。クラムシェル型やコンバーチブル型では、充電中でも、拡張しても、ディスプレイの周りはスッキリしている。私にとってはそれだけでも、タブレット+カバー型を避けて、クラムシェル型やコンバーチブル型を選択する理由になる。

さらに、主に複数のウィンドウを使用して作業している場合に、変形してタブレットにして縦に持ち替えたとしよう。画面は90度回転し、それに合わせて、開いていたウィンドウの横幅は狭められる。元の横向きに戻すと、ウィンドウの横幅は狭くなったままだ。これにもイライラさせられる。常にウィンドウ最大化して使えば、この問題は解消できるが、それなら Windows にこだわることもない。iOSAndroidタブレットの方が使いやすいだろう。

最終的には、コンバーチブル型に収束する、と言うのが私の予想だ。

YOGA BOOK への期待

妄想は続く。

ここで、私の考えでは、2in1 PC の中で、YOGA BOOK への期待が生まれる。現時点でタブレットとしてなんとか使用できる 800g 以下であり、厚さも 9.6mm である。初代 YOGA BOOK with WindowsAtom CPU+4GB RAM+eMMC 64GB であり、パフォーマンスについてはかなり妥協する必要があるが、第2世代の YOGA BOOK c930 では、大幅に改善されている。

YOGA BOOK with Windows の平面キーボードだが、正直に言って、Halo キーボードは打ちにくい。物理キーボードの3~5割減の入力速度になる。ただし、Android タブレットの仮想キーボードでの入力と比べると、1割増程度の入力速度向上がある(と感じる)。YOGA BOOK c930 でも同様だろう。恐らく、Lenovo の開発陣は、電子ペーパーによる平面キーボードの実現と、キーボード面を第2のディスプレイとしての活用、および、ディスプレイとは別のペン入力デバイスとして機能を盛って行こうと考えているだろう。私としては、今は電子ペーパーによる平面キーボードの実現までで抑えて欲しい。それだけでも、SKU の全世界共通化が実現できてコストメリットは出るはずだ。それ以上の機能は必要ない。ペン入力については、むしろディスプレイに直接ペン入力できることに注力して欲しい。ダブルクリックでディスプレイが開くようにするよりスリープ時のバッテリー消費を下げて欲しい。そして、メモリーは8GBにして欲しい。

平面キーボードの採用は、物理キーボードに慣れたユーザーにとっては、入力のストレスが高い。しかし、最初にスマートフォンタブレットでの入力に慣れた世代に取っては、その延長であるというスタンスで使用すると、それ程苦痛では無いのではないか。実際、タブレットのキーボードが画面から移動し、大きくなったと考えて使ってみると、さほど苦にならない。8インチサイズの小型ノートブック PC での入力に比べれば遥かに使いやすい。実は私は YOGA BOOK with Windows の発表時には、新しいペン入力とキーボード入力を採用した、キワモノという認識しかなかった。その後、退職に伴いノートブック PC が1台もない状態となって、5万円前後で 10~12" 程度のディスプレイを持った、1kg 以下のモデルを探してみた。ASUS T101HA に惹かれたが、解像度の低さで対象外となったが、その売場の近くに展示してあったのが YOGA BOOK だった。値段相応のスペックだが、FHD の解像度である点に興味を持ち、手にとってみて軽さを実感した。そしてキーボード入力を試したら、タブレットでの入力レベルはであることが分かり、入力音を全く出ないようにできることも分かった。その場で購入を決断した。タブレット画面の仮想キーボードが下にせり出した構造、と理解したからだった。最初からペン入力は考えていなかった。

ネット上のレビュー記事を読むと、平面キーボードは入力し難い、と言うのが一般的だ。いずれの記事も、物理キーボードでの入力を平面キーボードで再現しようとして、ブラインドタッチで高速入力ができるように工夫し、努力し、その結果、平面キーボードは使えないという結論に至る。むしろ、通常のノートブック PC のキーボードに劣るキーボードカバーであっても、物理キーボードであれば、ブラインドタッチができるため、入力速度が上がるという結論に達する。その結果として、タブレット+カバー型が主流派になっている。中には、より快適な入力環境を求めて、PFUbluetooth 接続の HHKB キーボードや、Lenovobluetooth 接続のトラックポイントキーボードを Surface Go と合わせて持ち歩く猛者も出てくる。その一方で、タブレット単体でタッチキーボードでの入力する場合と平面キーボードで入力した場合を比較している記事は見かけたことが無い。ブラインドタッチを求めず、タブレットのタッチキーボードに比べれば、多少早い、というスタンスで使用すれば、平面キーボードもまんざら捨てたものではないし、軽量化、薄型化、静音化、掃除のしやすさのメリットが生きてくる。夜の新幹線では、隣の席でサラリーマンが資料作りをしていることがある。カタカタカタカタ、ターン!と賑やかである。しかし、それが始終繰り返されるとイライラしてくる。平面キーボードでは、音とバイブレーションの設定を OFF にすれば入力時にほとんど音が出ないため、周りに迷惑をかけることもない。会議中に議事録をとる場合など、入力音がしないことはメリットになる。YOGA BOOK c930 が発表され、一時は出荷できないほどの予約があったようだ。話半分としても、一定数のユーザーがいるようだ。入力し難いと言われる平面キーボードだが、タブレットの仮想キーボードよりはマシという見方であれば、機能としては十分である。

同様に、タッチパッドの使い勝手の悪さが指摘されている。狭いし、機能も少ない。YOGA BOOK c930 では、スペースキーの分だけ広げるモードも導入された。いっそのこと、面全体をタッチパッドとするモードを導入してはどうだろうか。Web サイトを見ている時や、動画視聴、電子書籍を読むといった時には文字入力は不要だ。だったら、タッチパッドで~す、バーン!というモードがあってもいい。少なくとも、狭さから来る不満は解消される。

恐らく、数年先には CPU の消費電力当たりの処理能力の向上、および、量産による低価格化が進み、同様に RAM 容量単価と SSD の容量単価が下がるだろう。そして、Windows 10 がこのまま年2回の大規模アップデートはあるものの、以前のように前提H/W要件が大幅に変わるほどの変更は無い状態で推移すれば、販売開始からサポート終了まで約12年半という長寿命だった Windows XP のお陰で生まれたネットブックのように、より安価に Windows PC が製造されるだろう。そして、OS の仕様に大きな変化が無ければ、その上で動くアプリケーションが成長することになる。大幅な OS の仕様変更に追随し続ける必要はなくなるし、蓄積された know-How の陳腐化がなくなるだろう。その結果、開発者はアプリケーションの洗練化や機能の改善、処理速度の最適化などに時間を回せるようになるからだ。その頃に、Windows タブレットがどうなっているかは分からないが、Windows 10 がゆったりとした変化を続けるのだとすれば、コンバーチブル型に収束され、恐らくは消えて行くと思われる。

現在 2in1 PC がジャンルとして確立しているが、これまでに述べた様に、コンバーチブル型に収束すると思われる。その中で、YOGA BOOK のような平面キーボードを持ったコンバーチブル型のジャンルも生き残るのではないだろうか。平面キーボードの採用によって、より薄く軽い PC を作ることができる事は、すでに YOGA BOOK が実証している。そして、2代目では、電子ペーパーでキーボード面を表示させることで、その1台で様々な言語版のキーボードとして使えるようになった。

このように、電子ペーパーによる多国語対応の平面キーボードを使用し、OS の標準言語を UTF-8 (Windows だから UTF-16 か?) に統一し、全ての言語のフォントを備え、各国語対応の入力メソッドも備えていれば、どこの国の人でも使える全世界対応 PC を作ることができる。この全世界対応 PC が、どこの国に行っても、気軽にレンタルできるようになっていると考えよう。全世界対応 PC を借りて起動すると、ログイン画面が表示される。この画面は英語である。そこで、Microsoft アカウント(あるいは別のサービスのアカウント)を使ってログイン認証を行うと、サーバーから自身のアカウントのホームディレクトリーと端末設定情報がダウンロードされ、キーボードは設定されている言語版となり、デスクトップ画面は自身の設定した内容が、設定された言語で表示される。その頃になれば 5G 通信も一般的となっているだろうから、ローカルドライブもリモートドライブも 300MB/s 以上でアクセスできるだろう。必要なアプリケーションはネットワーク経由で実行するか、キャッシュとしてローカルドライブにダウンロードして使用する。Webサービスは現在と同様に、ブラウザー経由で利用できるだろう。予め必要なアプリケーションをローカルドライブにキャッシュしておけば、それ以降はネットワークが繋がらない環境でも実行できるし、通信料金を抑えることもできよう。後は、その PC を持ち歩いて好きな場所で好きなようにアプリケーションを使えば良い。仕事なり、旅行が終わったら、作成したデータは、使用したアカウントのクラウドストレージに保管し、レンタルした PC の返却前に PC を初期化した後、返却すれば良い。

飛行機や新幹線でも同様のサービスを受けることができるようになる。最初はビジネスシートやグリーン席の限定サービスだろう。座席前のテーブルを引き出し、蓋を開けると、全世界対応 PC が現れる。移動中は、レンタルのケースと同様に使用できる。使い終わったら、初期化だ。

このような環境が生まれたら、旅行や出張時に PC を持ち歩く必要はなくなる。飛行機の搭乗時にわざわざ PC を開く必要もない。

Intel が内部で進めていた Tiger Rapids プロジェクトでは、片面が液晶ディスプレイで、片面が電子ペーパーとなっていた。YOGA BOOK c930 は、その形態によく似ている。また、別のプロジェクトでは、両面が液晶ディスプレイとなっており、タッチ操作ができるようだ。ASUS はこの方向に研究を進めており、タッチパッドを液晶ディスプレイにしたモデルが、既に発売されている。これらの延長線上には、片面がデスクトップ画面表示、片面がキーボード表示された、2画面表示のノートブック PC の姿が見える。YOGA BOOK のように、片面を平面キーボードとして使うだけで無く、両面を使って電子書籍の見開きを行ったり、片面は編集結果表示に使用し、もう片面はキーボードだけでなく操作画面を表示するといった使い方もできるだろう。さらに、bluetooth 接続の物理キーボードを使えば、コンパクトな2画面環境となる。片面には参考資料を表示し、もう片面で文書作成ツールを使って文書作成を行うといった使い方もできよう。もう1台と接続して、3画面表示+キーボードという使い方もできる。

いずれにせよ、平面キーボードを受け入れられれば、これまでとは違ったジャンルとして使えるのではないだろうか。今日では、スマートフォンが普及し、国内では 80% 近くとなっている。13~59歳では90%を越えている。対して、PC の世帯主当たりの普及率は 80% 未満だ。特に地方では普及率が低いようだ。それでも、2台目として Surface Go のようなサブノート PC を個人が持つ時代が来ると考えている。最近は、文系の大学生でも、入学と同時にノートブック PC を購入するようだ。文献の調査や、課題の論文作成で使用するらしい。理系の学生なら、研究結果の集計やシミュレーション、数値計算などに使用するだろう。こういった世代が就職し、業務を PC でこなす上で、持ち運びに重点を置くことは容易に想像できる。自宅にデスクトップ PC を持つ場合は、24" 超のディスプレイを使うだろうし、ノートブック PC がメインである場合は 15" 程度のディスプレイのモデルが普及価格帯になってくる。そういった大きいディスプレイの情報機器と、スマートフォンの間にあるのが 8~10" のタブレット、または、10~12" のディスプレイのサブノート PC になる。常時持ち歩くことを考えると、800g 以下に収まるのが望ましい。OS に拘らずに軽くしたいならタブレットが向いているし、Windows 環境が必要であればサブノート PC になる。800g 以上でも構わないなら、13~14" のノートブック PC で、メインともなりうるモデルの方が良い。自宅では、大画面ディスプレイとキーボードに接続し、デスクトップ PC として使う方が良いかもしれない。

「現場で使える Ruby on Rails 5 速習実践ガイド」の梱包サイズは 23.5 x 18.3 x 2.6 cm  = 1118.13 立方cm → 1.2g/cm3 x 1118.13 ≒ 1.3kg となる。これら技術書を電子書籍で持てば、浮いた 1.3kg が追加で持てるノートブック PC の重さだ。梱包サイズではなく、書籍サイズであればもう少し軽いだろう。800g が目安となるのは、こういった裏付けもある。

移動時の使用を想定して、ある程度パフォーマンスに妥協すれば、Surface Go のような重量と大きさが扱い易い。もし、Surface Go が Office なしで上位モデルが6万円前後で販売されていたら、状況は少し変わったかもしれない。タイプカバーを付けて8万円前後だ。YOGA BOOK も同じジャンルに位置づけられる。スマートフォンとメイン PC の間で、お外で使用する可搬性に特化した Windows PC だ。Surface Laptop Go LTE 版なんて出てきたら、日本では受けるのではないだろうか。

参考

Lenobo Yoga Book with Windows で Ruby on Rails チュートリアル

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Yoga Book with Windows

Ruby on Rails チュートリアルを実施する環境として、Lenovo の Yoga Book with Windows (2016年モデル) を使用している。

開発環境

Yoga Book の Windows 10 Home に Windows Subsystem for Linux (WSL) として Ubuntu 18.04 LTS を導入し、Rails 開発環境を構築した。

通常は、WSL で SSL サーバーを起動し、Tera Term v4.101 で作業を行っている。WSL 上で使用しているエディターは vi である。当初は X-Window を導入し、IDE として Visual Studio Code (VSCode) で実装を進めるようとしたが、実際に使ってみると画面が崩れ、パフォーマンスが非常に低いことから VSCode の使用は断念し、軽量な vi での実装に切り替えた。Ruby on Rails チュートリアルでのコーディング量なら vi でも十分賄える。 作業ログとメモは、Markdown 形式のテキストファイルで記述している。エディターはテキストエディターの EmEditor Professional v18.5.0 と Markdown エディターの Typora v0.9.62 を使用している。Typora は分かり易くて使い勝手も良いが、重い。そのため通常は EmEditor で記述して、レイアウトの確認で Typora を使用している。

Yoga Book の良い面

Yoga Book での作業をしてみて良い面を下記に挙げる。

  • 軽くて薄いため可搬性が非常に高い。気軽に持ち出せる。
  • キーボードが無音(バイブレーションと音はOFFにしている)であるため、周りへの気遣いは不要であり、集中できる。
  • 価格は約6万円程度(購入当時は64GBのモデルで約5万円だった)で、手を出しやすい。
  • クラムシェル型であることで、テーブルの専有面積がタブレット+カバー型の2in1モデルより小さく、膝上でも安定して使える。
  • キーボードの掃除が拭くだけになり、楽である。
  • スピーカーの音が、サイズを考えるといい方である。
  • 自分の使い方ではペン入力、タッチ画面は使用していないので、性能と使い勝手はどうでもよい。

Yoga Book の悪い面

Yoga Book での作業をしてみて悪い面を下記に挙げる。

  • パフォーマンスが非常に低い。Yoga Book 自体のスペック(Atom/eMMC)が低いことと、WSL のファイルシステムが遅いことで、rails コマンドの実行が遅い。例えば rails test の実行に20秒かかる。また、年に2回の大規模 Windows Update 適用には4~5時間を要する。
  • キーボードが打ちづらく、通常のメカニカルキーボードに比べて入力速度はかなり落ちる。ある程度慣れたが、ブラインドタッチはできない。キーボードを見ながら人差し指を中心にした入力をしている。
  • Home/End/Insert キーが無いため、テキストエディターでの編集効率が悪い。
  • タッチパッドが狭くて使いづらい。
  • 電源兼用の micro-USB ポートが1つのみで、拡張性が低い。しないけど。
  • バッテリーの膨張問題が有るらしく、バッテリーの寿命が製品寿命となる。
  • micro SD カードは相性があるようだ。ある日突然、スリープからの復帰で認識できなくなった。

総評

Yoga Book での Ruby on Rails チュートリアルの実装は、コマンド実行に待たされるためあまり効率的ではない。一方、喫茶店で実装を行う時など、気軽に持ち出せ、キーボードの音がしないのが気に入っている。パフォーマンスとキーボード入力に対して妥協できれば、Ruby on Rails チュートリアル用なら十分使用できると思う。ただし、キワモノなので、使う人を選ぶ。

Yoga Book を使ったら Happy になれる人

  • 10インチサイズのサブノートPCとして割り切った使い方ができる人
  • Halo キーボードの未来感に触れたい人

上記以外の人は、手を出してはいけない。

補足1

2018年後半に Yoga Book c930 が出たが、CPU が強力になったこと、ストレージ eMMC から SSD になった点、容量が 128~256GB に増えた点、USB type-C x2 が付くのは魅力的だ。しかし、RAM 容量が 4GB 固定なのと価格が3倍近くになったことで購入意欲が削がれた。安い方のモデルでは、Microsoft Office 無しで RAM 4GB/128GB SSD で 780g、13万円となる。少し足せば ThinkPad X1 Carbon が買える値段である。ほぼ同じサイズの Surface Go (RAM 8GB/128GB SSDモデル) は、(いらないけど) Microsoft Office 付き。タイプカバーを追加して 760g、約10万円である。

先日、量販店で Yoga Book c930 が実機展示されていたので、キーボード入力を試してみた。旧モデルよりもタッチパッドの触り心地や反応は良くなっていた。それから、タイトルバーのダブルクリック&ドラッグで、ウィンドウの移動ができるようになっていた。打ちにくさは相変わらずだが、モダンキーボードモードにするとキーを若干大きくできるので、多少は改善される。このモードではタッチパッドをキー1列分大きくできるが、どうせなら、全面タッチパッドにした方がいいんじゃないか?

10万円を切っていれば買っていたかもしれない。

補足2

一般ユーザー向けの Surface Go LTE Advanced が発売開始された。8GB メモリーSSD 128GB、Office 付きで9万8千円。やはり、Office 込みとなっている。タイプカバーとペンを着けたら、Yoga Book c930 とほぼ同じ価格帯だ。